仙田 満『人が集まる空間 環境×デザイン×こどもの研究』について

『人が集まる空間 環境×デザイン×こどもの研究』著:仙田 満,講談社現代新書,講談社,2016

『人が集まる建築 環境×デザイン×こどもの研究』(仙田 満) 製品詳細 講談社kodansha.co.jp ↗
仙田さんのこれまでの仕事や発想、理論と研究が横断的にかつコンパクトにまとまっている書籍。個人的には、仙田さんが掲げる遊環構造がなぜそのように理論化されたのかをたどる文面が非常に興味深かった。また仙田さんが菊竹事務所で培われた知見の話もあり、その中で菊竹さんなので当然商業施設(西武系列)の話があり、そこで遊環構造の議論を支えている視点が目から鱗。遊環構造にはサーキット性についてと目眩(カイヨワ)などが要素として含まれていて、それらは商業的な知見からの輸入もあったという。商業空間においては工学主義・道具主義的な知見が動員されているのだけど、それらが発展して仙田さんの手掛けるこどものための空間にもある仕方で反映がされている。つまり商業空間における動物的な知見が伝播している、とも還元できるのではないかというのが個人的に一番おもしろい発見だった。